概 要
不妊症の治療期間は、平均で4年6ヵ月にもおよぶようですが、近年、飛躍的進歩を遂げた西洋医学に加え漢方治療も大きな成果をあげています。
とりわけ体のバランスを重視し、予防と養生を大切に考える中医学(漢方)では、伝統的に婦人病を得意としてきた長い歴史があります(少なく見積もっても2,000年)。夫婦ともに問題がなくてもなかなか妊娠の兆しが現れない場合は、中医学(漢方)の考え方も取り入れても良いのではないでしょうか・・・・・。
中医学(漢方)の不妊症治療は「妊娠しやすい体」をつくることです。
治 療
中医学ではとにかく体を妊娠しやすいように整えていくことに重点をおいています。それには女性のための漢方薬として
当帰 »(セリ科トウキの根)※という生薬が欠かせない存在になります。この当帰を70
%も含む
当帰養血精 »という漢方製剤が中国から日本に輸入されています(中成薬)。当帰は不妊症改善の重要な漢方薬であり、体力向上や貧血改善はもちろん、特に女性ホルモンの働きを良くし、骨盤付近の血流を改善する力が優れています。
当帰養血精は子宮、卵巣の働きや性ホルモンのバランスを良くするだけでなく、健康な体づくりを助け、血行を改善して体調を整え、精神的に安定させる働きをします。そのために中国では不妊症でなくても、昔から家庭の常備薬として体の養生のために飲むのが習慣になっています。
※当帰を中心にした漢方薬は、養血調経作用があり、生理不順や生理痛を緩和していきます。女性の人は、毎月生理で一定の血液を消耗しますので、慢性的に血液が不足しがちです。「妊娠、出産、授乳」のときにも、大量の血液が必要とされます。ふだんから、血液を養っておかないと、生理痛や生理不順、冷え性、不妊症の原因となります。血(けつ)がなければ、生理がこないので、妊娠できません。このことを、中医学では婦人は、血(けつ)をもって本となすと認識しています。
慢性的な血液不足のことを、血虚と呼びますが、「当帰を中心にした漢方薬」を服用しますと、血液不足の血虚の体が補血または養血されていきますので、婦人病が改善する基本となります。
あなたの体に 潤いと元気が戻ってきます。
中医学では、「女性は、血(けつ)をもって本となす」という格言があります。これは、女性は生涯に渡り「生理・妊娠・出産・授乳」と体の血液を男性よりも大量に消耗してしまうからです。
従って、当帰養血精で「血液を養い、血行を改善する」ことは、健康への第一歩になります。
使用漢方薬
次の漢方薬が、不妊症に対してよく効く可能性が高いです。

処方名:当帰養血精
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処方名:エッキ錠
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備 考
当帰について
当帰はよく増血し、貧血からくるところの苦情をなくし、血液に関係する心・肝・脾を通る心経・肝経・脾経という経路に効く、ということを「能く諸血を領し、各其の当る所の経に帰する」というところから当帰の名を得たのである。
好いて好かれた二人の間でも、若妻に赤ちやんができたなら、ホルモンの分泌不良・貧血のために御主人へのサービスも不足しがちとなる。打開策は、まず、若妻は当帰を服用すること。当帰の服用でホルモンも適当、貧血も治る。サービスも充分。そこで御主人も楽しい我が家を放っておくものか。当帰(まさにかえるべし)となる。当帰は家庭円満の福の神である。
妊娠・出産・産後によく使われる漢方薬
当帰(とうき)
●貧血の改善。(補血)
●日本でもお産の漢方薬としてポピュラーになってきた当帰。
●便秘の改善。(潤腸)
●血行をよくしてホルモンバランスを改善する。産後養生、悪露排出、子宮復古などによい。(活血調径)
芍薬(しゃくやく)
色の白い方が白芍、茶色い方が赤芍。
白芍(はくしゃく)
●貧血の改善。(補血)
●こわばる筋肉を柔らかくして、こむらがえりなどの筋肉痙攣を妨げる。(抗痙(こうけい))
赤芍(せきしゃく)
●産後の子宮復古、悪露の排出によい。
大棗(たいそう=ナツメのこと)
●妊娠中の疲労、産後の育児疲労の緩和。(補気)
●貧血の改善。(補血)
●胃腸の働きを良くする。(健脾)※脾=消化器の総称。
●精神不安、不眠を改善し、妊娠中や産後のうつ状態、不眠症などによい。(安神)
●ナツメ。鉄分や食物繊維の含有量はプルーンを上回るほどです。
陳皮(ちんぴ=ミカンの皮)
●つわり時の悪心、嘔吐、食欲不振。
●陳皮。ミカンなので、家庭で干して手作りする人もいるそうです。
枸杞子(クコシ)
●精神不安。
●妊娠中や産後の貧血改善。
●眼精疲労の改善。
人参(ニンジン)
●妊娠、産後の疲労緩和(高血圧の人は不向き)。






生薬解説:当帰 »





